クロワッサンシカゴのねごと

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Kodomo Rengou を 聴きました

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People In The Box の新譜「Kodomo Rengou」を聴きました。フルアルバムのリリースは3年振りだそうで(そんなに前だっけ)、初期の頃から聴いている身としてはとても楽しみにする反面、いきなり路線変更とかするんではないかと考えてしまったりした。別に路線変更してもいいのですけどね。でも一周聴いてそんな不安は吹っ飛んだ。これはいつも通りのピープルでした。洗練されていたサウンドがさらに洗練されていて「は?」みたいな高クオリティだった。

アレンジメントやメロディラインに幅が生まれ、初見さんバイバイみたいな変態楽曲も含めて、やっぱりこのバンドはおもしろい。聴いていてワクワクするし創作意欲もどんどん湧いてくる。「町A」や「デヴィルズ & モンキーズ」が特に好み。口ずさめるメロからは遠のいているけど、ラインのセンスは唯一無二。願わくばもっと有名になってもらいたいところだが。。。

MVで公開されているのは「かみさま」。アルバムのテーマは「こども」だと思っていたので、この曲の歌詞を読んでいると、子供を見守る親の姿を想像する。「君はすごい!君はできる!」と甘やかすような言葉を投げかけてしまうのも仕方がないのかもしれない。というか「おいしい夕食作って待っているから、いってらっしゃい」なんて、ズルすぎる!

「こども」がテーマと思って歌詞を読んでいくと、「町A」は押し入れとかでひとり遊びしてる子供。「町を匿う毛布」「どうかぼくを放っておいてちょうだい」なんかがそれを連想させる。子供のころは妹と段ボールで秘密基地っぽいの作って遊んでいた。レゴブロックで架空の町を作ったりして遊んだりもした。誰しもが通る道だと思う。大人になった今でも「Cities:Skylines」などで街作って遊んでます。

世界陸上」は合いの手の『はい、はい、はい』が特徴的。試験の採点、電話対応、レジ打ち、ストップウォッチ。いろいろ連想するけどどれも競争社会を表している。リズムも相まって急かされてる感が強い。我々は生まれた時から競争するのが好きな生き物のようです。

ラストの「ぼくは正気」は"気力を失い甘えに走った子供"あるいは"大人になることを決めた子供"。親という神様(=太陽?)の元を離れ、暗い森へと踏み分けいっていく。それが前向きなことなのか後ろ向きなことなのかはわからない。歌詞的には後者な気がしてしまう。そう考えるとジャケット写真は牢獄のようにも見える。

Kodomo Rengou

Kodomo Rengou / People In The Box


  • 01. 報いの一日 02. 無限会社 03. 町A 04. 世界陸上
    05. デヴィルズ&モンキーズ 06. 動物になりたい
    07. 泥棒 08. 眼球都市 09. あのひとのいうことには
    10. 夜戦 11. かみさま 12. ぼくは正気